この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
①A社に対し、8000万円を貸した。遅延損害金を含めると1億円。②督促をする都度、A社代表は、ウソの事業話を出して、「その事業が軌道に乗れば必ず返せる。」などとごまかしていた。③そうこうするうちに、訴訟を起こすなどの対策を怠っていたため、すでに時効になっていたが、何とかならないかと当事務所にご相談。④A社代表と面談。うまく会話を誘導し、返さなければいけないのは分かっているが、すぐには難しいという発言を引き出し、録音。 時効になったものも、「債務の承認」というものがあれば、復活するので、その証拠をとることが目的。⑤さらに、「返済はたしかに大変だと思うが、減額や支払い方法などについては柔軟に協議することにしてあげるので、とりあえず、その旨の約束だけはしておきましょう。また、その条件として、代表も連帯保証人になって下さい。」と言い、連帯保証付きの合意書を締結。⑥その後、任意の支払いを求めるが、のらりくらりと引き延ばされそうになったため、「連帯保証人になったのだから、あなたが解決しないと、将来、お子様たちが責任を負うことになるのですよ。親として、子供に負の遺産は残さないようにした方がよいのではないですか。元本さえ滞りなく支払えば、遅延損害金は免除しますよ。」と説得。
解決への流れ
上記の④⑤により、時効にかかっていた債権が復活。 また、子供が責任を負うことになるという話をきっかけに代表者の態度が変わり、一括ではないが分割できちんと返済する、不動産も担保として提供する、という内容で和解が成立。
時効にかかっていても、本件のように債権を復活させられたケースが多々あります。 何事もあきらめないことが大切です。 とはいえ、債権を復活させるためには、話をうまくもっていく技法が必要です。 また、ただゴリゴリと督促をするのではなく、お子さんに迷惑がかからないようにするのが親のせめてもの務めなのではないかというように、交渉の過程で見えてくる相手の性格をふまえた、「人間の気持ちを動かす」説得の仕方を考えることも必要だと思います。