この事例の依頼主
30代
新築分譲マンションのモデルルームに夫婦で見学に行った際、販売会社の担当者が「もうほとんどの部屋が売れている」「今買わないと売れてしまう」などと言いつのって購入を強引に勧誘し、もう少し考えたい、と話をしても納得せず、その場で手付金をネットバンキングで事前に支払わされてしまいました。その日、帰ってから夫婦で話し合いましたが、そのマンションは設備等は良かったものの、立地がどうしても不安で、生活をしていかれる自信がなかったため、やはりこのマンションを買うのはやめよう、という話になり、契約締結が予定されていた翌日に再度モデルルームを訪れ、契約はしないので送金した手付金を返還して欲しいと伝えました。しかし、販売会社の担当者は、契約をしないことに納得せず、自分達を帰宅させようとしなかったため、よく考えるから考える時間が欲しいから帰宅させてくれと言っても、「ならば今夜じっくり考えてくれ」「契約するという結論になるまで今夜は待つ」などと言って帰宅させてくれませんでした。すっかり夜遅くなってしまい、2人とも疲れ果てて、契約をすれば解放されると思ってしまい、売買契約を締結してしまいました。ですが、どう考えても、このマンションで暮らしていくことはできないので、その後、売買契約を解約したい旨話をしたが、販売会社は自分達は悪くないと言って、手付解除しか方法がない、それはいつでもできる、などと言ってきて埒があきません。なんとか売買契約を解除して手付金を返還して欲しいです。
お二人から事情を詳細に聴き取るとともに、契約後のやりとりについては録音がありましたのでそれをお二人に反訳していただいた上で、その内容もふまえて、担当者らの対応には法的にも違反や大きな問題がある旨を、販売会社に通告しました。これに対して、販売会社は、自分達の対応には問題がなかった、と強弁しつつ、ご夫婦とは信頼関係を維持できない、などと言って、合意解除に応じ、手付金を全額返還してきました。
すでに売買契約が締結されてしまっているケースでは、合意解除させることは通常困難なので、スタート時点では、どのくらい時間がかかることになるのかは判断がついておりませんでした。ただ、販売会社側の事情としては、弁護士が入って裁判となると、新築マンションのイメージも悪くなることや、お二人に売らなくても購入希望者に売ればいい、という事情もあるだろうことも考えられましたので、早期解決の可能性もなくはない、と考えていたところでした。結果、速やかに交渉で解決することができ、本当に良かったと思います。