犯罪・刑事事件の解決事例

子供にお金のことで迷惑をかけられない、けど、家を守りたいので任意整理で頑張る! もともと、私の借金ではなく、相続で発生した借金でした【事務所法人案件】

Lawyer Image
小澤 和彦 弁護士が解決
所属事務所弁護士法人後藤東京多摩本川越法律事務所練馬事務所
所在地東京都 練馬区

この事例の依頼主

女性

相談前の状況

〈借金を抱えるに至った経緯〉もともと、私の借金ではなく、亡くなった夫の借金でした。かなりの大金で、本当に、いろいろ考えましたが、いまだに、何の借金かは分かりません。夫が亡くなり、家には私と子供が住んでおります。私自身は、小売りの店舗をほそぼそと営んでおりますが、赤字ではありません。人件費もかかりませんし、ほとんどが仕入れ消化で在庫買掛もありません。子供は、私の店舗とは全く関係なく、介護関係のお仕事をお勤めで行っております。夫が亡くなり、自宅については団体信用生命保険がおりましたので、住宅ローンはなくなりましたが、他方で、借金の方が、消費者金融、銀行(信用金庫カードローン)、等々、どんどん請求書が見つかり、結局、500万円近い借金でした。一緒に住んでいたので当然分かりますが、ギャンブルもしませんでしたし、女性がいたという事も考えられません。別に、お酒が好きだという事もなかったですし、もともと、堅い職場にずっとお勤めしていたので、何かの商売で借金ができたということもありません。ですが、どんどん督促状とか、最終通知書とか、おそろしい文書ばかりが来るので、怖くなって、弁護士さんに相談しようと思いました。ですが、こんな身内の話を誰にも相談できないと思ってどうすればいいかと困っていたら、子供がいろいろ調べてくれて今の弁護士さんに辿り着きました。ただ、弁護士さんに相談したら、家を売れ、と言われるのではないかと怖くて、実際に、相談の予約をとるのに躊躇しました。しかし、そのうちに、あるクレジット会社から、【訴訟提起予告通知〈最終〉】なる書面が届いて、それを読むと、支払いがずっとないので、これから裁判を起こして、裁判をしたら、強制執行と言って、財産を差し押さえる、ということが書いてありました。ただ、今なら、話し合いの余地があるから、連絡するように、とも書いていありました。それで、子供に、「弁護士さんの所に行く前に、こっちの会社が連絡した方がいいかしら。」と聞いたら、「そんな1社だけ連絡してどうするの?」「それこそ、家を売って借金返せって言われるに決まっているじゃない」「早く、弁護士さんに相談に行ってよ!」と怒られてしましました。何事にも優柔不断な私の背中を子供が押してくれる形でした。本当に、夫が生きているときには夫の言いなりになっていたので、夫が亡くなってしまい、一人では何もできない私に、このような頼りになる子供がいてくれたことが何よりも救いでした。いろいろ、何を聞かれるかを考えていても仕方がないので、とうとう、仕事を1日休んで、弁護士さんのところに相談にいくことにしました。しかも、その日は、当初は私一人で行こうと思っていたのですが、子供が私一人では心もとないと思って、有給をとってついて来てくれることになりました。ありがたいことです。

解決への流れ

弁護士さんに相談したらどうなるのか分りませんでしたが、結局、ありのままをお話して、どうしたら一番良いでしょうか?とお尋ねしました。弁護士さんは、「逆に、どうなるのが一番良いとお考えですか?」「もちろん、借金が消えてなくなり、ローンがなくなったご自宅にそのまま住み続けられるのが一番良いのですが、客観的な状況から言ってそれは難しいと思うので、端的に言いますと、家をとるか、借金の一括返済をしてきれいにするのをとるか、を選んでいただきたいです。」と言われました。それで、ようやく、私自身が何で悩んでいたのかが自分自身ではっきり分かったというか、何を決めればよいのかが分かりました。ただ、弁護士さんが、「ひょっとすると、ご主人は、ずいぶん以前から借りたり返したりしている可能性もあるから、その場合、過払いと言って、高い利息の払い過ぎがあるかもしれないね。」「そうしたら、少しは、今の借金の額も減るかもしれないので、先に調査だけしてあげますよ。」と言ってくれました。それで、後日、調査結果の一覧が出ましたという事で、ドキドキしながら、債務の額と不動産の価値の説明を受けました。不動産については、予め、弁護士の先生がいくつかの不動産屋に査定を出してもらって準備してくれていました。不動産の価値については1500万程度だそうでした。結論としては、債権者のうちの2社分に過払いが出ていたということ、及び、消滅時効が1社は成立していたということで、500万ちょっと切るぐらいの借金の金額だったものが、360万円まで減るとのことでした。それでも、約5年間で月6万ちょっとのお金を支払わなければならないとのことでしたが、その場で娘と話し合いの結果、なんとか頑張って2人で支払っていこうという話になりました。といいますのも、その前に、弁護士さんにお話した際に、私が、「夫の遺影を見ていると、ばかばかしいというか、悲しくなってしまいます」という話をして、思わず涙ぐんでしまったのですが、先生ご自身が、「相続するものがあるだけ、恵まれていますよ。」「今回の相続が家と借金だからそう思うんです。」「たしかに、借金なしで家が相続できればそれに越したことはないけど、借金しかなくて相続放棄しかできない人も沢山いるんです。」「こういう形だから、ご主人に対して複雑な思いを抱いてしまうのかもしれないですが、もともと、家が賃貸で、1000万円程度の貯金を残してくれたら、そういう感情にはならなかったでしょ?」と言ってくれたためです。「もともと借家で1000万円相続したら?」そういう考え方はしたことがありませんでした。たしかに、夫が亡くなり、すぐに借金の話が出てきてバタバタしているうちに、落ち着いて考えるゆとりもなく来てしまったのですが、なにがしかのものでも残してもらったことについての感謝の気持ちがないという自分に気が付いたのです。子供に迷惑かける気持ちも大きかったのもありますが、子供が、「家賃支払うと思えば、毎月6万ぐらいは、全然、大丈夫だから」「それに、最後はどうせこの家は相続できるんでしょ?」と言ってくれたのも大きかったです。思えば何も分からず、債権者の方々とお話を進めていたら、過払いがどうとか、時効がどうとかは分からなかったわけですし、実際、100万近くの借金が減ったことも、大変ありがたい話ではあります。ないものねだりをしないで、これから、子供と2人でコツコツと頑張っていきたいと思います。

Lawyer Image
小澤 和彦 弁護士からのコメント

借金と相続放棄について借金を好んで相続する人はいないでしょうから、相続の際に借金があると分かった場合には、通常は相続放棄を選択します。しかし、借金ばかりではなく、不動産その他の財産もあるときには、相続放棄をすべきかどうか悩ましい選択を迫られます。通常は、単純に、借金と財産の双方を比較して、借金の方が多ければ相続放棄をして、財産の方が多ければ相続をして、財産の一部を使って借金を返済します。とはいえ、現金の資産ばかりではありませんので、例えば、1500万円の家の一部を売却して、1000万円分の家を残す、などということは簡単にはできません。そうすると、全体として売却して現金化するか、家を残したまま借金を別の形で返済するかの方法になってまいります。今回がまさにそのケースです。なお、借金を相続しても自己破産したら同じではないか?と思われる方もいらっしゃいますが、相続放棄と自己破産とでは、借金の支払い義務がなくなるという点のみを見れば同じに思えるかもしれませんが、全然、違います。相続放棄は、降りかかってくる返済義務と相続財産だけを放棄するものですが、一旦相続してしまえば、自己破産と言っても、自分固有の財産も放棄しなければならなくなります。自己破産は、相続した財産も放棄するのみでは済まないのです。相続を契機にそれまで築き上げた自分の財産まで放棄しなければならないとしたら、とても苦しいですね。相続放棄は、言い換えると、借金も財産ももともとなかったものと思えばよいのです。相続放棄と自己破産とは大きく異なりますので、とりあへず相続して等と安易に考えない方がよいです。それに、自己破産の場合には、手続きが複雑で費用もかさみます。その複雑さは相続放棄の比ではありません。もちろん、相続放棄にせよ、自己破産にせよ、面倒な手続きは全部、弁護士に任せるからいいんだよ、と思われる方は、鋭いですが、それでも費用も全然違います。相続放棄なら、どんなに困難な状況、例えば、相続放棄期間が経過した後の相続放棄等であっても、せいぜい、10万程度ですが、自己破産の場合には、この3、4倍の費用が必要となります。繰り返しになりますが、「最悪、自己破産すればいいのだから」などと、相続手続きを安易に進めないで、必ず、弁護士に相談してみてください。今回は、破産も何も、そもそも、不動産という形にせよ、資産の方が借金より多いという資産超過の場合でしたので、破産の前提要件を欠いているケースのなので任意整理になりました。債権者との交渉中に、債権者から、「家があるんだから家を売って返済してください」と言われたら嫌だなあ、分割払いの交渉が難しくなるなあ、と思っておりましたが、相続人が債務整理に真摯に臨むケースはさほど多くなく、死んだ人の借金を相続人にまで追いかけるのは債権者としてもそれほど厳しくは行わないそうで(某保証会社の担当者との雑談)、助かりました。ただ、家も、経年により、その資産価値は減りますし、土地だって、人口が減少する今の日本ではごく一部の地域を除いては、価値が下がるでしょうから、その家にしがみつくかどうか、現金化した方がいいのか、というのは感情論をひとまず置いておいて、客観的に判断した方がいいとは思いますが。https://債務整理新潟.com/