損害賠償請求事件

事件番号

平成30(受)1856

事件名

損害賠償請求事件

裁判所

最高裁判所第一小法廷

裁判年月日

令和2年7月9日

裁判種別

判決

結果

棄却

原審裁判所

札幌高等裁判所

原審事件番号

平成29(ネ)305

原審裁判年月日

平成30年6月29日

参照法条

(1~3につき)民法417条,民法709条,民法722条1項,民訴法117条 (2につき)民法416条

事案の概要

本件は,交通事故によって傷害を受け,その後に後遺障害が残った被上告人が,加害車両の運転者である上告人Y1に対しては民法709条に基づき,加害車両の保有者である上告人日本ホワイトファーム株式会社に対しては自動車損害賠償保障法3条に基づき,損害賠償を求めるとともに,加害車両につき上告人日本ホワイトファームとの間で対人賠償責任保険契約を締結していた保険会社である上告人損害保険ジャパン株式会社に対しては同保険契約に基づき,上告人Y1又は上告人日本ホワイトファームと被上告人との間の判決の確定を条件に,上記損害賠償の額と同額の支払を求める事案である。

判示事項

1 交通事故の被害者が後遺障害による逸失利益について定期金による賠償を求めている場合に,同逸失利益は定期金による賠償の対象となるか 2 交通事故に起因する後遺障害による逸失利益につき定期金による賠償を命ずるに当たり被害者の死亡時を定期金による賠償の終期とすることの要否 3 交通事故の被害者が後遺障害による逸失利益について定期金による賠償を求めている場合に,同逸失利益が定期金による賠償の対象となるとされた事例

裁判要旨

1 交通事故の被害者が後遺障害による逸失利益について定期金による賠償を求めている場合において,不法行為に基づく損害賠償制度の目的及び理念に照らして相当と認められるときは,同逸失利益は,定期金による賠償の対象となる。 2 交通事故に起因する後遺障害による逸失利益につき定期金による賠償を命ずるに当たっては,事故の時点で,被害者が死亡する原因となる具体的事由が存在し,近い将来における死亡が客観的に予測されていたなどの特段の事情がない限り,就労可能期間の終期より前の被害者の死亡時を定期金による賠償の終期とすることを要しない。 3 交通事故の被害者が後遺障害による逸失利益について定期金による賠償を求めている場合において,同人が事故当時4歳の幼児で,高次脳機能障害という後遺障害のため労働能力を全部喪失し,同逸失利益の現実化が将来の長期間にわたるなど判示の事情の下では,同逸失利益は,定期金による賠償の対象となる。 (1,2につき補足意見がある。)

事件番号

平成30(受)1856

事件名

損害賠償請求事件

裁判所

最高裁判所第一小法廷

裁判年月日

令和2年7月9日

裁判種別

判決

結果

棄却

原審裁判所

札幌高等裁判所

原審事件番号

平成29(ネ)305

原審裁判年月日

平成30年6月29日

参照法条

(1~3につき)民法417条,民法709条,民法722条1項,民訴法117条 (2につき)民法416条